群青色のカケラ

オリジナル創作とか日常とかひとりごととか。

歯車

壊れかけた人形がありました。

森の中には、人形屋がぽつんと立っていました。

「いやだ、わたしは死にたくないの。お願い、助けて」

店主は、人形が泣くのを見つめて、困った笑みを浮かべることしかできません。
手足はボロボロで、少しでも身動きをすると軋んだ音を立てています。
その体のあちこちから、染み出たオイルが流れていて、古い油の匂いが漂っていました。
そのこぼれた油と、埃に汚れた手で顔を覆って、掠れた声を絞り出して泣いているのです。

「はて……困ったな。人形が『死にたくない』と言って泣くなんて。

店主は、若く美しい青年の姿をしていました。
その店主の彼もまた、誰かの手によって造られた、人形の一人でありました。

「そんなに体にガタが来てしまっていては、もう直しようがない。
壊れゆくのも、君の人形としての運命だ。
そう思って静かに朽ちていくのがよいだろう。そうではないのか」

「わたしは、わたしの聞いた物語を語り伝えなくてはならないのです」


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歯車の話書きたい



「これは…随分上出来な機械人形だね」
夜道を駆けてきた『彼女』は、幾分の皮肉をこめたその言葉を受けて、眉を曇らせた。
「違う、私は機械人形じゃない」
「そうか、これはこれは、どういったご縁でお目にかかったものか。
ラズリカ王女の姿をした、精巧な機械人形。
ただ夜道の散歩ということで、こんなところを一人でさまようはずもない」
「……お前こそ、機械人形のくせに随分と饒舌なようだ。小生意気な」

人形屋・カルセドニの店主、ジルコニアは、にやりと口元に笑みを浮かべて見せた。

「私は、精巧な王女の人形などではない……、私こそが、セドリア国王の第一王女、ラズリカ=シエル=レン=セドリア当人だ」

ただし、いかに人間と寸分違わず作られたものであっても、自分自身も人形であるジルコニアには、その体の内側に脈動しているものが、人間の生きた血肉ではなく、自分と同類、すなわち、複雑に噛み合わさった歯車と、潤滑油の摩擦音であることがわかってしまう。
人形は、よほどのことがない限り、自分を人形だと自覚しているものだ。
それを、自分は人間だと言い張るというのは。

「お前も、それほど出来のいい機械人形であるならば、恐らくは高貴な位の者からの依頼で造られた人形であるはずだ。
それならば、人形の体を持って、人間が生きることのできる術があることは、知っているのではないか」

ガラスの絵本続き。

これもあったなぁぁ・・・・。
ジルコニア視点に統一しようと思って書き直す。

そしてジルを男にするか女にするかまだ迷っている←


男装少女ブームだったんだよ・・・・。















「お目覚めかい?」

確か頭をぶん殴られて気を失ったところまで覚えている。
昨日覚えているそのままの状態で、床に転がって一晩眠っていたようだ。

跳ね起きてまず目に映ったのは、テーブルで優雅にティータイムを興じている店主の姿だった。

それがこの男・・・昨日の暗がりの中でもおおよそ察していたが、一瞬目を疑うほどの、とんでもない美貌の持ち主だった。

「お前・・・人形だな?」


唇をにやりと妖艶な笑みの形に変えて、コトリとティーカップを置いた。


貴族が所持するもので、老いや病などで死にひんしたとき、自分の形代となる人形に魂を移して、永らえるという。


「君には最初に名乗ったはずだが。僕はこのアンティークショップ『カルセドニ』の店主、ジルコニアだ・・・何をそんなに呆けたような顔をして僕を見ている。格好を見たところ、騎士か剣士の端くれのようだが、無作法な男だな。僕が人形であることが、そんなに可笑しいか?」


この仕種、この表情、この巧みな言葉回し、
そしてこの美貌。

人形と呼ぶにはあまりにも、魔法か奇跡を見ているようだ。



「さて、君がもし本当に王女の人形を狙っただけの、盗賊か悪党か、ただの興味本位の馬鹿者かは知らないが、君の身の上や事情次第では生かしてやってもかまわない。すべては僕の気分次第だがな。さて問おう。わざわざこんな国の外れまでやってきた、君は何者だ?」

【書きかけの】ジルコニア(1)

「ガラスの絵本」

これも書きかけだなー。中編ぐらいでさくさく終わらせようか。
最初に書いたの2009年か・・・。
もうまんま九妙じゃん。わかってる。

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